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「NIEノート」の活用例紹介 神戸で発表会 西宮・浜脇中の渋谷教諭

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 NIE(教育に新聞を)活動の一環で、日常の学校生活に取り入れている「NIEノート」の事例発表会が12月17日、神戸市内であった。西宮市立浜脇中学校の渋谷仁崇教諭(42)が、社会への関心を高めるため新聞記事のスクラップを続け、意見発表することの有効性を語った。

 県NIE推進協議会が企画。発表会は、コロナ対策として、例年の公開授業の代わりに、事前収録した授業風景の動画も流す発表スタイルにした。

 NIEノートは、生徒各自が選んだ新聞記事を貼り付け、感想を書き込むノート。生徒たちは毎週、記事を一つ選んでノートにまとめ、社会科の授業の冒頭に電子黒板上でプレゼンテーションしている。

 生徒が選ぶ記事の傾向として、渋谷教諭は「3年生になると、自らの実生活や関心事について多様な発表がみられ、記事の読み比べやニュースの追跡も増える」と説明。「NIEノートの取り組みから新聞を読む習慣が育まれている」とした。

 11月、音楽家やユーチューバーら各分野の講師が行った授業を、生徒たちが取材し新聞製作した取り組みなども紹介された。

 発表会はビデオ会議アプリも併用し、県内外から教育関係者約40人が参加した。姫路市立白鷺小中学校の山口偉一校長(61)は「関心のある記事を自ら選び、意見交換することで主体的・対話的な学びが生まれる。よい実践だと思った」と話していた。(三好正文)=18日付神戸新聞朝刊阪神版

[写真説明]NIEノート活用の実例を発表する浜脇中学校の渋谷仁崇教諭=神戸市中央区東川崎町1、神戸新聞社報道展示室(撮影・金居光由)