記者派遣

1票を投じる意義強調 多可高 神戸新聞社員が啓発授業

takakoukousyukennsya2.jpg

 1票の意義について考える「選挙報道と主権者教育」の授業が10月22日、多可町中区東山の多可高校であり、3年生36人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。

 兵庫県NIE推進協議会は本年度から、記者派遣事業の一環として「主権者教育」に力を入れており、授業は今回で3校目になる。

 生徒たちは、投票に行かないと意見が反映されないことを体感するゲームや、「どの政治課題に関心があるか」を考えるグループ討議を通じ、1票の大切さを学んだ。グループ討議では「将来、医療従事者を目指しているので、医療の現状に関心が高い」「子育てに関心がある。待機児童を減らすため保育士の待遇改善が必要」などの意見が出た。

 三好アドバイザーは「1票の価値」について、滋賀県立大学環境科学部の村上一真准教授が開発した、国の予算額から算出する計算方法を紹介。「一票の価値は一人約205万円に上る」と話すと、生徒たちから驚きの声が上がった。

 さらに「投票に行くことが、コロナ対策に若者の意見を反映させる近道」「防災先進県・兵庫の若者として国の防災政策に関心をもち、投票行動につなげてほしい」と強調した。

 来年は参院選もある。授業を受けた井上珠希さん(17)は「少子化が進む中、若者の意見を伝えるため投票に行きたい」、金沢健斗さん(17)は「選挙に行くのは自分たちのためだと実感した」と話した。

[写真説明]1票の意義について学ぶ生徒たち=多可高校

※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。

※日本新聞協会NIEサイトにも「1票の意義考えよう 兵庫県推進協が主権者教育で出前授業」としてリポートが掲載されています。リポートは こちら。