1票の意義について考える「主権者教育」の授業が10月5日と12日、神戸市西区伊川谷町長坂の伊川谷高校であり、2年生14人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
県NIE推進協議会は本年度、NIE実践指定校への記者派遣事業の一環として主権者教育に取り組む。選挙権年齢は、国政では2016年の参院選から18歳に引き下げられたが、県内の10代投票率は低く推移している。
授業で、生徒たちは「どの政治課題に関心があるか」を考えるワークショップを体験。それぞれ外交や雇用対策、子育てなどを選び、選んだ理由などについてグループ討議した。三好アドバイザーは関心を持った課題について「調べ学習」を深め、友人と意見交換し、各政党の主張の違いを調べようと呼び掛けた。
さらに「投票に行くことが、若者の意見をコロナ対策などに反映させる近道」「国政が大きくかかわる、SDGsの推進や安全な地域づくりに若者の視点が欠かせない」と強調した。
それぞれが80歳女性や18歳女子高校生などになりきって、投票に行かないと意見が反映されないことを体感するゲームも行った。
衆院選が目前だが、来年は参院選もある。松下弘輝さん(16)は「ゲームを通じ、意見がぴったりの候補者がいなくても投票に行くべきだと感じた」、築地玲奈さん(16)は「政治の争点について友人と議論するのは初めてで、良い体験になった。新聞が丁寧に選挙を報じていることも分かった」と話した。
[写真説明]関心を持った政治課題についてグループ討議する生徒たち=伊川谷高校
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
※日本新聞協会NIEサイトにも「1票の意義考えよう 兵庫県推進協が主権者教育で出前授業」としてリポートが掲載されています。リポートは こちら。