■尼崎市立立花南小学校(10月14日、対象・5年生95人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが、記事の「見出しのつけ方」をテーマに授業を行った。多くの学校が希望するテーマ。アイドルグループ「嵐」の桜井翔さんと相葉雅紀さんが同じ日に結婚発表した記事から見出しの役割を学んだ。
2021年10月アーカイブ
■愛徳学園小学校(10月21日、対象・1、2年生29人) 彦野周子教諭が教員による「NIE研究会」の取り組みとして実践。1、2年生がペアになり、新聞から「秋」を探す「新聞で秋みつけ」に取り組んだ。記事から感じたことを書いた文と切り抜いた記事を画用紙に貼り、それぞれ「秋色」の壁新聞を作った。
兵庫県立神戸高塚高校のNIE公開授業が11月26日、神戸市中央区東川崎町1の神戸新聞社報道展示室である。NIE(教育に新聞を)活動を進める兵庫県NIE推進協議会の主催。同校の伊東琢麿教諭が「NIEを活用した課題発見・課題解決能力育成のための探究活動」をテーマに、動画を含め、校内のNIE活動について報告する。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でも公開する。
参加無料。午後2~4時。意見交換会もある(ズームでの参加可)。希望者は11月18日までに申し込む。申込書は同協議会のホームページから取り出せる。同協議会☎078・362・7054、ファクス078・362・7424
NIE活動の一環として新聞について学ぶ授業=写真=がこのほど、県立播磨特別支援学校(たつの市揖西町中垣内)であり、普通科と職業科の2年生7人が参加した。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。授業は、神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
三好アドバイザーは、伝えたいことから書く「逆三角形」などの記事のスタイルや、アイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんと相葉雅紀さんの結婚の記事を例に、見出しの役割について説明。「見出しと前文を読めば、必要な情報がざっと分かる」と話した。
また、新聞の特長である網羅性・一覧性を知ってもらおうと、神戸新聞朝刊から新型コロナウイルスの関連記事を探すワークショップも行った。渡辺泰心さん(17)は「一面一面が丁寧に作られていると感じた」と話した。
生徒たちは、動画を見ながら神戸新聞ができるまでの流れも学んだ。木下瑛太さん(17)は「限られた時間の中で誤字脱字をチェックするのは大変だと思った」と話していた。=10月27日付神戸新聞朝刊西播版
生徒の感想 森本早紀さん(17)「ありきたりの言葉ではなく、読者の目を引きつける表現をすることが大切だと感じた」
ワークショップで使用したスライドの一部(10月21日付神戸新聞朝刊1~4面、社会面ほか)がこちら
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
神戸市垂水区の愛徳学園小学校で10月21日、NIE活動の一環として、1、2年生29人を対象に、新聞から「秋」を探す「新聞で秋みつけ」の授業を行いました。10月半ばまでの季節外れの暑さから一転し、深まる秋を肌で感じながらの取り組みとなりました。
愛徳学園は小・中・高校が同じ敷地内にあります。日ごろから、児童生徒や教職員の交流が活発で、今年5月には、小中高一貫の「NIE研究会」が発足しました。小学校から高校まで、NIEによる学びを継続発展させるのがねらいです。
その中で、小学校低学年向けの新聞活用の一つとして、生活科の授業で「新聞で秋みつけ」を計画しました。ねらいは、子どもたちが、その季節ならではの風物詩や風情をたくさん知ったり感じたりすることで、四季の移ろいを楽しむ心を育んでもらうことです。
低学年はまだ記事を正確に読むことができないので、カラー写真が載っている、分かりやすい記事を選んで使用します。授業では1、2年生でペアになり、まず、「秋」で思いつくことを発表し合いました。ドングリ、ブドウ、カキ、お月見...。生活となじみ深いものがたくさん出てきました。
次に、「秋」を感じさせる新聞記事を印刷したものをグループごとに配りました。児童たちは記事の写真を見たり、分かる部分を読んだりして、感じたことや初めて知ったことを、2年生が1年生をサポートしながら文にしました。
最後に、グループごとに新聞を1部ずつ配り、その中から「秋」の記事を見つけ、切り抜く活動をしました。絵画展やスポーツの記事を「芸術の秋」「スポーツの秋」と言いながら切り抜く児童や、満月の写真を見ながら「なぜ、月はきれいなのか」について話し合う児童も。それぞれのグループでさまざまな「秋」を見つけたようです。書いた文と切り抜いた記事を画用紙に貼り、壁新聞を作りました。
できあがった新聞を見ていただき、児童たちが見つけた「秋」の風情をみなさんにおすそ分けできたらと思います。
できあがった壁新聞の一例はこちら。
彦野周子(愛徳学園小学校教諭)(2021年10月26日)
[写真説明]新聞記事から見つけた「秋」の感想を書く児童
※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。
■養父市立宿南小学校(10月15日、対象・3、4年生7人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが、新聞記事の「見出し」をテーマに授業を行った。朝来・竹田城跡の雲海や、新温泉町と香住町の境にある断崖絶壁に開いた穴「旭洞門」から差す朝日など、実際の記事を題材に見出しを考えた。
1票の意義について考える「選挙報道と主権者教育」の授業が10月22日、多可町中区東山の多可高校であり、3年生36人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
兵庫県NIE推進協議会は本年度から、記者派遣事業の一環として「主権者教育」に力を入れており、授業は今回で3校目になる。
生徒たちは、投票に行かないと意見が反映されないことを体感するゲームや、「どの政治課題に関心があるか」を考えるグループ討議を通じ、1票の大切さを学んだ。グループ討議では「将来、医療従事者を目指しているので、医療の現状に関心が高い」「子育てに関心がある。待機児童を減らすため保育士の待遇改善が必要」などの意見が出た。
三好アドバイザーは「1票の価値」について、滋賀県立大学環境科学部の村上一真准教授が開発した、国の予算額から算出する計算方法を紹介。「一票の価値は一人約205万円に上る」と話すと、生徒たちから驚きの声が上がった。
さらに「投票に行くことが、コロナ対策に若者の意見を反映させる近道」「防災先進県・兵庫の若者として国の防災政策に関心をもち、投票行動につなげてほしい」と強調した。
来年は参院選もある。授業を受けた井上珠希さん(17)は「少子化が進む中、若者の意見を伝えるため投票に行きたい」、金沢健斗さん(17)は「選挙に行くのは自分たちのためだと実感した」と話した。
[写真説明]1票の意義について学ぶ生徒たち=多可高校
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
※日本新聞協会NIEサイトにも「1票の意義考えよう 兵庫県推進協が主権者教育で出前授業」としてリポートが掲載されています。リポートは こちら。
■蒼開中学校・高校(10月6日、対象・中3~高1の54人) 読売新聞洲本支局の加藤律郎記者が、震災取材の経験など記者の仕事を伝えた。災害報道の意味や遺族取材の葛藤(かっとう)を語ったほか、記者の「七つ道具」を紹介、淡路島で取材したラッパスイセンの記事に見出しをつけるワークショップも行った。
紙面の向こうの社会を体感
教室でその日の朝刊を開き、新型コロナウイルスの関連記事を探す―。そんなワークショップ(WS)を、兵庫県NIE推進協議会が続けている。関連記事は各面に日々掲載され、感染拡大のピーク時には50本を超える日も。県内の小学校から大学まで、2020年7月に始めたWSは延べ30回を超えた。
WSは「有事のライフライン」としての新聞の役割や、新聞の特長である網羅性・一覧性、正しい情報を得ることの大切さについて知ってもらうのが狙い。同協議会事務局長が担当し、児童生徒らにその日の神戸新聞朝刊を配って、1面から国際、文化、地域、社会面まで各面から関連記事を探してもらう。
各面の記事にくまなく目を通すことで、兵庫と全国、世界の感染状況をはじめ、政府や自治体は何をしているか、何ができていないか▽医療や保健の現状はどうなっているか▽今困っている人は誰か▽経済や文化、スポーツ、地域にはどんな影響が出ているか―などさまざまなニュースを知ることができる。緊急事態宣言の度重なる延長や全面解除といった大きなニュースだけでなく、地域版のイベント延期のお知らせにも、市民の苦労が透けて見える。
児童生徒には「コロナの記事がこんなにたくさん、隅々まで載っているのか」と驚きをもって受け止められることが多い。また「新聞の全ページをめくる体験は初めて」という子どもが多い。
今年3月、関西学院大生を対象にしたオンライン講義では、帰省中の学生には地元で発行されている毎日新聞や中国新聞、福井新聞を活用してもらい、それぞれの地域のコロナの状況を知ってもらった。
9月21日のWSに参加した兵庫県立伊川谷高校(神戸市西区)2年の小林葵さん(17)は「多くの分野にさまざまな形でコロナ禍が影響しているのを実感した」と話した。愛徳学園中・高校(神戸市垂水区)の米田俊彦教諭は「記事の数を数えるのは、一見新聞を読むことから離れていくようで、紙面の向こうの社会を体感できる貴重な機会になっている」としている。
三好正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2021年10月18日)
[写真説明]新型コロナ関連の記事を探す高校生=兵庫県立伊川谷高校
ある日の朝刊から 10月22日、県立播磨特別支援学校でのWSで使用したスライドの一部(10月21日付神戸新聞朝刊1~4面、社会面ほか)がこちら
<実施した学校>洲本市立鮎原小学校、養父市立建屋小学校、県立伊川谷高校(2回)、姫路市立豊富小中学校、関西看護医療大学、県立須磨東高校、神戸大学付属小学校,、洲本市立洲浜中学校、姫路市立砥堀小学校、福崎町立田原小学校、尼崎市立南武庫之荘中学校、愛徳学園小学校、神戸市立葺合高校、伊丹市立笹原小学校、県立須磨友が丘高校(2回)、神戸市立小束山小学校、同市立福住小学校、関西学院大学新聞総部、西宮市立西宮高校、三木市立自由が丘中学校、神戸市立淡河中学校、同市立箕谷小学校、姫路市立広畑中学校、県立播磨特別支援学校、三田市立富士中学校、明石市立高丘中学校、尼崎市立長洲小学校、神戸市立千鳥が丘小学校、流通科学大学、神戸市立葺合中学校、同市立美野丘小学校、丹波市立西小学校、神戸市立有馬小学校、姫路市立朝日中学校、神戸市立白川小学校(自宅学習として)、県立伊川谷高校(同)、愛徳学園小学校(同)、神戸市立平野小学校(同)
教員向けとして、神戸市立淡河小学校・同市立淡河好徳幼稚園、愛徳学園小学校、養父市立宿南小学校、兵庫教育大学免許状更新講習でも同様の研修を行いました。
神戸新聞アドバイザーが講師に
新聞記事で大切な「見出し」について学ぶ授業がこのほど、養父市八鹿町の宿南小学校であった。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが、3、4年生7人に見出しのつけ方を伝授した。
同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。授業では、アイドルグループ「嵐」の桜井翔さんと相葉雅紀さんの結婚の記事を例に、見出しの役割を学んだ。竹田城跡の雲海の記事などを題材に見出しを考えるワークショップも行った。
授業では、豊岡市日高町の雪景色の写真を見て、よくある「一面の銀世界」とは違う表現を考えた。4年の寺嶋心菜(ここな)さん(10)は「新聞記事を読んで『私なら見出しをどうつけるか』を考えたい」、同じく4年の高木愛さん(10)は「見出しや5W1Hが大事だとよく分かった」と話した。=10月18日付神戸新聞朝刊但馬版
[写真説明]見出しのつけ方を学ぶ児童ら=宿南小学校
児童の感想 4年、田中智仁君(10)「見出しのつけ方が分かった。『逆三角形』の記事の書き方も勉強になった」
※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。
神戸新聞アドバイザーが講師に
26年前の阪神・淡路大震災をテーマにしたオンライン授業がこのほど、明石西高校(明石市二見町西二見)であり、1年生40人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。授業は、新型コロナ対策としてビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を活用した。
三好アドバイザーは震災の日、神戸・三宮の本社で宿直勤務だった。当日書いた記事や当時の様子を紹介し、「災害時の人命救助で意識される『72時間の壁』も、避難所などで体調を崩して亡くなる『震災関連死』も、阪神・淡路が原点。教訓を語り継ぎたい」と強調した。
授業を受けた西海隆晟(りゅうせい)さんは「震災当時の神戸の写真は現実とは思えなかった。大災害の恐ろしさを感じた」、林優里さんは「災害時、読者が知りたい安心情報は何かを考え、新聞製作していることが分かった」と話した。
この日の授業は録画され、後日、ほかの1年生約240人が順次視聴する予定。=10月17日付神戸新聞朝刊明石版
[写真説明]震災をテーマに行われたオンライン授業=明石市二見町西二見(明石西高校提供)
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
■明石西高校(10月13日、対象・1年生約280人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが阪神・淡路大震災をテーマにZoom授業を行った。震災の日、宿直勤務だった体験やつらかった取材について語った。生徒は「平成の災害」を事前学習した。授業は録画され、240人は後日視聴する。
神戸新聞アドバイザーが講師に
新聞記事で大切な「見出し」を学ぶ授業が10月14日、尼崎市三反田町2の立花南小学校であった。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師となり、5年生95人に見出しのつけ方やポイントを教えた。
同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。「見出し」を学ぶ授業は多くの指定校が希望するテーマで、見出しは、記事の内容を端的に伝えるのに欠かせない。
授業では、神戸新聞写真ニュースなど実際の記事を教材にして、みんなで見出しを考えた。写真ニュースの記事に付いた実際の見出しは、夏季オリンピック東京大会の開幕が「東京五輪、無観客で開会式」、閉幕が「東京五輪閉幕、金メダル27個」。三好アドバイザーは「何がニュースかよく考えよう」と呼び掛けた。
吉岡進太君(10)は「分かりやすい記事を書き、読む人が『この記事、何やろ』と思う見出しをつけたい」、川瀬心望(ここみ)さん(11)は「記事の見出しを考えることで、新聞に興味がわいてきた」と話した。
[写真説明]三好アドバイザーの質問に答える児童=立花南小学校、撮影・平谷奏空(そら)君
※「わたしの感想NIE」に児童のみなさんの感想を掲載しています。
■伊丹市立天神川小学校(9月7日、対象・5年生132人) 神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが、新聞記事の肝である「見出し」をテーマに授業を行った。児童は実際の記事を教材に見出しのつけ方を学んだ。能勢電鉄で天井をヒマワリで飾った車両が運行しているーという記事もお題になった。
1票の意義について考える「主権者教育」の授業が10月5日と12日、神戸市西区伊川谷町長坂の伊川谷高校であり、2年生14人が参加した。神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが講師を務めた。
県NIE推進協議会は本年度、NIE実践指定校への記者派遣事業の一環として主権者教育に取り組む。選挙権年齢は、国政では2016年の参院選から18歳に引き下げられたが、県内の10代投票率は低く推移している。
授業で、生徒たちは「どの政治課題に関心があるか」を考えるワークショップを体験。それぞれ外交や雇用対策、子育てなどを選び、選んだ理由などについてグループ討議した。三好アドバイザーは関心を持った課題について「調べ学習」を深め、友人と意見交換し、各政党の主張の違いを調べようと呼び掛けた。
さらに「投票に行くことが、若者の意見をコロナ対策などに反映させる近道」「国政が大きくかかわる、SDGsの推進や安全な地域づくりに若者の視点が欠かせない」と強調した。
それぞれが80歳女性や18歳女子高校生などになりきって、投票に行かないと意見が反映されないことを体感するゲームも行った。
衆院選が目前だが、来年は参院選もある。松下弘輝さん(16)は「ゲームを通じ、意見がぴったりの候補者がいなくても投票に行くべきだと感じた」、築地玲奈さん(16)は「政治の争点について友人と議論するのは初めてで、良い体験になった。新聞が丁寧に選挙を報じていることも分かった」と話した。
[写真説明]関心を持った政治課題についてグループ討議する生徒たち=伊川谷高校
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
※日本新聞協会NIEサイトにも「1票の意義考えよう 兵庫県推進協が主権者教育で出前授業」としてリポートが掲載されています。リポートは こちら。
新聞を学習に活用するNIE(教育に新聞を)の授業が10月6日、洲本市の蒼開中学・高校であり、読売新聞洲本支局の加藤律郎記者(52)が中学3年と高校1年の生徒たちに取材の経験談や記事の書き方などを伝えた。
今年度のNIE実践校として中高連携で取り組んでおり、この日は同じ教室に集まった54人が、真鍋淑郎氏のノーベル物理学賞の受賞決定を報じる朝刊を手元に置いて授業に臨んだ。
加藤記者は、入社2年目だった1995年1月の阪神大震災で、犠牲者の顔写真を集めた経験を紹介。幼い子どもを失った親に写真提供を求める際は心苦しさを感じながら、「生きた証しを残したいという思いだった」と明かした。
カメラやパソコンなど取材機器について説明したほか、島内で撮影したラッパ水仙の写真を使って生徒たちに見出しをつけてもらう時間も設けた。高校1年の岡本萌愛さんは「記者の仕事が少し分かった。顔写真集めは遺族にとってつらいけど、意味のあることだと思った」と話していた。=7日付読売新聞朝刊淡路版
[写真㊤]加藤記者(奥)の説明を聞く生徒たち(洲本市で)
[写真㊨]加藤記者の取材用カメラの重さを体感する西口一平さん(中3)※撮影・兵庫県NIE推進協議会
生徒の感想 高1・浜本陽向さん(16)「加藤記者が撮った紀伊半島大水害(2011年8月)など災害現場の写真から『伝えることの大切さ』を学んだ」、高1・魚崎菜生さん(15)「新聞記事が人々に与える影響の大きさをあらためて認識した」
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
NIE活動の一環として、神戸市長田区寺池町1の兵庫高校で10月4日、時事通信社神戸総局の丸山実子総局長が「調べ、まとめ、伝える」と題して講演した。同校は日本新聞協会のNIE実践指定校。調査報道などについての話に、2年生約280人が聞き入った。
講演は、生徒たちの探究学習に生かしてもらうのが狙い。丸山総局長はコロナ下、高齢者の要介護度が悪化したという同社の全国調査を基にした記事を紹介。「まず結論を明確に伝える」「データなど根拠を示す」と説明し、「結論ありきではなく、調査の過程を大切にしよう」と呼び掛けた。
生徒の田中喜揮(よしき)さん(16)は「結論を数字で示すなど、具体性が大切と分かった」、高橋美帆さん(17)は「調べてまとめる方法を詳しく知れた。探究学習に取り入れたい」と話した。(三好正文)=7日付神戸新聞朝刊神戸版
[写真説明]各教室のモニターを通じ、時事通信・丸山実子総局長の話を聞く生徒たち=神戸市長田区寺池町1、兵庫高校
※「わたしの感想NIE」に生徒のみなさんの感想を掲載しています。
■神戸山手女子高校(9月22日、対象・3年生約30人) 衆院選や神戸市長選を控え、神戸新聞NIX推進部の三好正文シニアアドバイザーが「主権者教育」の授業を行った。7月の県知事選の選挙報道について解説したほか、政治課題を考えるワークショップやゲームを通じ、1票を投じる意義を考えてもらった。
■兵庫高校(10月4日、対象・2年生約280人) 時事通信神戸総局の丸山実子総局長が「調べ、まとめ、伝える」と題して講演した。生徒の探究学習に生かすのが狙い。調査報道の手法などについて話し「結論ありきではなく、調査の過程を大切に」と強調した。生徒は各教室のモニター画面を通じ、視聴した。
兵庫県NIE推進協議会は、未就学児に「新聞遊び」を楽しんでもらおうと、「幼稚園版」のNIE活動を行っています。まだ新聞を読みこなせなくても、新聞紙を使って工作したりゲームをしたりするのも立派なNIE。たとえば、防災スリッパを作ろう▽新聞鉄砲を作ろう▽新聞紙でファッションショー▽新聞紙VSかけっこ▽新聞じゃんけん▽手作り輪投げ▽バランス棒ゲーム▽新聞島へ渡ろう▽何が通るかな▽新聞から食べ物や動物を探そう▽何を話しているかなーなどなど。楽しい遊びがいっぱいです。希望される方はお声掛けください。
9月28日、神戸市立淡河好徳幼稚園で行ったNIE活動の報告はこちら。
兵庫県NIE推進協議会が、幼児向けNIE活動に取り組んでいる。新聞は読むだけじゃない。新聞紙を使った工作も新聞活用術。5歳児なら、防災スリッパだって作れる。新聞から食べ物などの写真を探すのは、もう立派なNIEだ。
同協議会事務局長が幼稚園などで講師を務めている。9月28日、神戸市北区淡河町萩原の淡河好徳幼稚園で行ったときは、3~5歳児28人が参加した。
防災スリッパを5歳児10人が作った。作り方は意外と易しく、数回折ればできあがる。園児は自分用を作った後、家族のスリッパも作っていた。新聞紙も防災アイテムの一つということを感じてほしい。
「何が通るかな」(3~5歳児向け)は、新聞紙の真ん中に開けたのぞき穴から見え隠れするイラストや写真が何かを当てる。園児からは「しょくぱんまん」「パンダ」「(同幼稚園の)M先生とK先生」と歓声が飛んだ。
「新聞紙VSかけっこ」(3~5歳児向け)は、新聞紙を胸に当て、「よーいドン」で手を上げて新聞紙を落とさないようにゴールを目指して走る。単純だが、盛り上がる。講師も走ったが、すぐ息が上がった。
「新聞じゃんけん」(5歳児向け)は、広げた新聞紙の上に立ち、じゃんけんに負けたら新聞紙を半分に折って、その上に立つ。じゃんけんを続けて、立てなくなったら負け。講師も参加したが、足が大きい分、すぐに負けてしまった。
新聞をめくる活動も取り入れている。5歳児が、この日の朝刊から食べ物の写真を探し、おせち料理やアイスクリームの写真を見つけた。少し怒っているような顔をした人の写真も探し、2021年の大相撲名古屋場所千秋楽で優勝を決め、雄たけびを上げる横綱白鵬の写真を見つけた。
同協議会では本年度、小学校低学年向けのNIE活動に取り組んでいる。児童は新聞記事をまだ読みこなせなくても、写真を中心として紙面に親しむことは十分できる。さらに対象年齢を下げ、幼児にNIEを楽しんでもらうのが、今回の趣旨だ。ネット検索すれば、幼児向け「新聞遊び」の事例はいくつも見つかる。参考にしながら活動の幅を広げていきたい。
三好正文(兵庫県NIE推進協議会事務局長)(2021年10月1日)
[写真㊤]防災スリッパを作る園児ら=いずれも神戸市立淡河好徳幼稚園
[写真㊧]「新聞紙VSかけっこ」で走る事務局長
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