教員によるNIE実践

【寄稿】休校中の課題として~新聞のワークシートを使って~

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     新型コロナウイルスの感染拡大で休校が長引き、子どもたちの学力向上をどう図ればいいか―。家庭学習に頼ることが多く、各家庭の協力にとても感謝しています。そして、学校は何ができるのかを日々模索してきました。

    伊丹市立天神川小学校が4~5月の休校中に行った、各家庭への課題プリントのポスティングは計5回に及びました。アナログな作業で、たくさんのプリントを印刷し封筒に入れ、子どもたちの顔を思い浮かべながら、こんなにも回ったことがないというくらい一軒一軒を回りました。

 算数や国語の宿題だけでなく、何か強く興味をもてる課題はないかと模索しているとき、読売新聞ワークシート(小学生版)が目に留まりました。各新聞社が作成しているワークシートは家庭での学習にとても役立つと感じています。読売新聞東京本社の教育ネットワーク事務局に問い合わせたところ、ワークシートを印刷して配布することを快諾していただきました。

 使用させてもらったのは、5月13日付の「明石・天文科学館 紙芝居や体操配信」です。明石市立天文科学館が、同館の人気キャラクター「軌道星隊シゴセンジャー」による紙芝居や簡単にできる体操の動画「おうちで天文科学館」をつくり、投稿サイト「YouTube」で配信しているという内容で、兵庫県の話題だったのも大きな理由です。

   ワークシートの「あなたは、手を洗っていますか」という質問に、ある子どもは「ちゃんとしっかり20秒洗っています」と回答していました。

 新聞には、リアルタイムで必要な情報が掲載されていることに気づいてほしい。こんな時期でも明るいニュースも載っていることも知ってほしいー。そんな思いがありました。

 まだまだ新型コロナウイルスの感染は心配ですが、「みんな待っているよ」を合言葉に、つながりを大切にした取り組みを進めています。NIEについても子どもたちの笑顔につながる実践を推進していきます。

竹安 雄一(伊丹市立天神川小学校教諭)(5月29日)

[写真説明]児童が回答を書き込んだ新聞のワークシート