教育現場で新聞を活用するNIEの公開授業が12月5日、加古川市の市立川西小学校で行われた。6年の社会科の授業で「消費税増税」をテーマに取り上げ、児童たちが賛成派と反対派に分かれて討論した。
児童らはこれまでの授業で、新聞記事や政府広報などを基に税金の種類や消費税の使い道などを学習。この日は、消費税増税に賛成13人と反対の14人に分かれ、意見を戦わせた。
賛成派は「家計の負担を軽くするため、軽減税率などが導入されている」などと主張。これに対し、反対派は記事などを手に「制度が分かりづらいと思っている人が多い」「お年寄りはポイント還元を使えない」などと反論していた。
消費税増税について自分の意見を新聞に投書することが授業の目標で、指導に当たる藤池陽太郎教諭(31)は「みんな6年後に選挙権を得る。自分の考えを持って投票に行ってほしい」と話していた。=6日付産経新聞朝刊神戸版
学校で新聞を活用する活動、NIE(教育に新聞を)の公開授業(県NIE推進協議会主催)が12月5日、加古川市立川西小学校で行われた。
同小は、2018年度から日本新聞協会のNIE実践校に指定され、授業で新聞を使っている。6年生は、2週間前から「なぜ消費税を増税したのか」を、海外の事例や軽減税率を紹介した新聞記事を読み込むなどして自分たちの考えをまとめてきた。
この日の授業は6年1組で行われ、出席した児童27人が、藤池陽太郎教諭の指導で、新聞などで学んだことを基に、増税のメリットやデメリットを挙げた上で、賛成、反対に分かれ討論した。
賛成派は「幼児教育の無償化など少子高齢化が進むなかで必要だ」、反対派は「お金持ちもそうでない人も同じ負担」など、積極的に意見を出し合っていた。
藤池教諭によると、児童たちは普段から関心のある新聞記事を切り抜いて自分の考えをまとめており、新聞への投稿なども行っているという。=6日付読売新聞朝刊播磨姫路版
NIE(教育に新聞を)活動の一環で、消費税増税をテーマにした社会科の公開授業が12月5日、加古川市米田町平津の川西小学校であった。児童は新聞を読んで知識を深め、賛成・反対のそれぞれの立場に分かれて意見を交わした。
県NIE推進協議会が企画。同校は2018年度から日本新聞協会のNIE実践校に指定されている。
6年1組の授業に27人が出席。担任の藤池陽太郎教諭(31)の指導のもと、2週間かけて過去の新聞記事を読み込み消費税について考えてきた。
児童は、新聞記事のコピーを手に賛否両論を展開。増税に賛成する児童は「社会保障費が膨らんでいる」「将来の負担を減らすために必要」「国会で慎重に話し合った結果」と主張。一方、反対派は「収入の少ない人の負担が増える」「物を買わなくなり、経済が悪化する」と指摘していた。
高松日向さん(12)は「増税反対の立場は変わらないが、賛成する人の意見にも理解できるところがあった」と話していた。(本田純一)=6日付神戸新聞朝刊東播版
[写真説明]消費増税は賛成か反対かー。討論する児童たち=川西小学校 ※写真は兵庫県NIE推進協議会が撮影
児童の感想 石川久響(くおん)君「ぼくの意見と逆の意見や少し同じ意見など、いろいろ聞けて楽しかった」、熊谷誓君「討論してみて、世の中には難しい問題が山積みなんだなと思った。これからも考え続けたい」、中澤泰輝君「賛成・反対の意見とも大切だなと思った。もっといろんな人の意見も聞いてみたい」